「神の見えない特質、すなわち、そのとこしえの力と神性とは、造られた物を通して認められるので、世界の創造以来、明らかに見える…」ローマ人への手紙 1章20節。地球上の全ての物事を見ますと、全てに共通して、愛である固有の創造者の得意な意図を感じとる事ができます。ですから、創造主であられます唯一の神様の存在や御性格は、その造られたものを通して、明らかに知る事ができます。
コンピューターと言う道具を用いて、色や形を自由に変える事ができるようになりましたが、愛である創造主の御意志と、その壮大なプランと一致した中での製作作業に、この道具を用いて行きたいと常に心掛けております。
この枠の内で続ける限り、また、この地球と言う素晴らしい星を造られた神様に対する感謝と敬意と讃美を込めることにより、これからもこの仕事(奉仕)をずっと続けられそうな、永遠のエネルギーを受ける事が可能なように思えるのです。
松山 敏
初めて松山敏の作品に接したとき、瞬時に、ジェームズ・A・ミッチナーの長編歴史小説『ハワイ』の序章に描かれている島々の風景を想い浮べてしまった。彼の物語は、4000万年ほどの昔、1万メートルほどの海淵からマグマが噴き出し巨大な火山脈が形成され、その峰々がハワイ諸島になったことから始まる。南太平洋の島々からボリネシア人たちがハワイに渡って来たのは9世紀の半ばごろとされているが、彼らが眼にした手付かずの島々の自然は、想像を超えた美しさに満ちていたに違いない。ミッチナーの冴えた筆致は、さすがに読者の想像を存分に膨らませてくれるものであるが、この優れた大河小説を読み終えれば、先史時代のハワイの神々しさへの想いは募るものだ。数年前友人が招いたくれたパーティで、松山敏に出会えるという僥倖に恵まれた。相手を深く詮索することもなく、お互いグラスを片手に世間話をしただけの出会いであったが、ただ、彼の眼が酒精に勢いづくことなく、澄み切っていて只者ではないとの印象を受けた。半年後、同じ趣旨のパーティで再会したとき、彼がかつてはサックス奏者になろうと志したことがあり、今はデジタルアートの作家であることを知った。そして会場で披露された彼の作品は、まさしくこちらが想像上で憧憬していた「ハワイの原風景」が見事に描写されていることに驚かされた。
油彩でもなく水彩でもない松山敏の作品群のいずれもが、卓越したカメラワークと最先端のデジタル技術を駆使しなければ仕上げられないものばかりである。その上に、彼自身の類まれな想像力と創造力がフルに稼動されなければ、人々が抱く芸術への感受性などを心地よく刺激することはできない。作品のひとつひとつを丹念に鑑賞していれば、なぜ松山敏の眼があのように澄み切っているのかが頷けるようになる。
中でも、“Manoa Ali’i”と名付けられた作品は、松山敏のデジタルアートをより良く鑑賞するための手引きになる。ハワイを訪れる大半の人たちが必ずイメージするオアフ島のダイヤモンドヘッドとワイキキビーチが、ほんの数百年前には、この作品に描かれたような場所であったことは、余り知られていない。
北海道の大自然を背にして育った松山敏は、いかなる教会に属しているわけでもないが、 毎日のように聖書を読み、宇宙の創造主への畏敬と感謝の念を抱きつづけている。それだけに人々で溢れるようなワイキキに佇んでいても、その創造主がつくり賜うた原風景を心に視認し、それを自分の作品に力強く再現してみたい衝動に駆られるのだろう。
デジタルアートの技術は日々進化するだろうが、多くの福音に支えられた松山敏の宇宙観や創作への原点は揺らぐことはない。また、彼の作品に接する人々が一様に感じるあの安らぎは、彼自身のスピリチュアルな安らぎそのものであることも追記しておきたい。
林 忠厚

林 忠厚 (はやし ただあつ)
在日アメリカ大使館協力発行の文化情報誌『Lifestyle U.S.A.』の編集主幹。
国土交通省が推進するYOKOSO JAPANキャンペーンのアドバイザー(北米市場担当)など幅広く活動中。過去全米50州を旅し、アメリカ社会の仕組みや多民族国家の多様性と特異性を捉えた独自の取材、執筆を続けている。
